最後のお給料がもらえず

大学入学時に地元を離れて、それからずっと1人暮らししていました。大学卒業後はアルバイトをしながら、夢に向かって勉強を続けていました。ある日、SNSを通じて小学校の時の同級生からメッセージが届きました。田舎から出てきて近くに住んでいる友達が私しかいないので、ぜひ会ってほしいと言われました。

私もとても懐かしく思い、会ってみたところ、「彼氏が経営しているバーが、人手が足りなくて困っているから、週に1日でもいいから入ってほしい」と頼み込まれました。私は勉強があって週4ぐらいでアルバイトをしていたので、週1だったら働けなくもないと思い、働くことにしました。

バーときいていましたが、お客と同じテーブルについてお酒をついだり、注文をボーイさんに伝えて、あとはお客と話をするという感じでした。私はその仕事に力を入れていなかったのもありますが、控室には常に成績表が貼ってあり、私はいつも1番下でした。また、服装や話の内容等、友達やそのほかの従業員の人にいつも注意されていました。試験が近くなって休みの連絡を入れた時は、電話に出たボーイさんに罵詈雑言を受けることもありました。でも、夢がかなえばこの仕事はやめられるし、それまでの辛抱だと思って我慢しました。お酒を飲むこと自体は嫌いじゃなかったし、お客さんの話に合わせることは難しいこともあったけれど、なんとか乗り切ることができました。

そして1年ほどそこで働いたころ試験に受かり、夢だった仕事も増えてきました。ある日、仕事が終わったときに経営者を呼んで、「申し訳ないけれど、本業の方が軌道に乗ってきたので、1か月後に辞めさせてほしい」と伝えました。すると経営者は「は?何言ってるの?なんでそっちの仕事が忙しいからってこっちの仕事を捨てられるの?いったん始めた仕事だよ、こっちが辞めていいよっていうまで続けるのが当たり前でしょ?」と言いました。私はびっくりして、「でも本業が忙しくなるので、こちらに来ることができません」と言ったら、笑いながら「そんなのスケジュール管理が下手だからでしょ?週1で働けないなんて、そんなことあるわけがないよ。とにかく自分で本業は本業でどうにかして、ここには週1できてください。みんなそうやって生活しているんだよ」とまくし立てて、また接客に行ってしまいました。私はそんなことを言われると思っていなかったので唖然としてしまい、そのまま帰ってきました。

帰ってきてからよく考えましたが、やはり辞めさせてくれないというのはおかしいと思いました。こちらも辞める権利があるはずだし。そう思い、翌週また経営者を呼び出しましたが、「だから管理能力の問題って言ってるだろ!どうにかしろよ!」と怒鳴られて終わりました。その翌週も同じでした。

その次の週、決意しました。もうこんなことを言いあっていても意味がないから、とにかくもう来ませんと言うことを言うことにしました。仕事が終わって経営者を呼ぶと、めんどくさそうな顔をしながら来て、「だから自力でどうにかしろっていってるでしょ」と言ってきました。私は「そういわれても無理なものは無理です。1か月前から伝えていますし、申し訳ありませんが本日で辞めさせていただきます」と言いました。すると経営者は急に口調が強くなり、「はぁ?ふざけんな!じゃあ今月分の給料出さないぞ!」と言うので、私は「それでけっこうです!」と言い返しました。すると経営者は「は?お前、頭おかしいんじゃないの?」と言って、また接客に戻りました。私は悔しくて泣きながらお店を出て帰りました。結局本当に最後の1か月の給料は出してもらえず、友達も「それは経営者と従業員としての問題だから」と言い、何もしてくれませんでした。

今思うと、そのような仕事を簡単に引き受けてしまった自分がダメだったのだと思います。もしくは、1か月後に辞めますと伝えて、断られたときに、もっと強くでるべきだったのかもしれません。そしていつからいつまで働くとはっきり決めて伝えていたほうがよかったと思います。